Bass on Cinema / Shinichi Kato - ベース・オン・シネマ / 加藤真一

斬新なアレンジで聴かせる コントラバスミュージック

Bass on Cinema / Shinichi Kato - ベース・オン・シネマ / 加藤真一

2011.10.19 On Sale RKCJ-2048 / 2,000yen (with tax)

収録曲

1. カヴァティナ (映画「ディアハンター」より)
2. 太陽がいっぱい (同題映画より)
3. 二人でお茶を (同)
4. ワイルドで行こう (映画「イージーライダー」より)
5. ニュー・シネマ・パラダイス (同題映画より)
6. 不良少年 (同)
7. シャレード (同)
8. マホガニーのテーマ (映画「マホガニー物語」より)
9. 弦楽6重奏曲第1番第2楽章より (映画「恋人たち」より)
10. OK牧場の決斗 (同題映画より)
11. ゴンドラの唄 (映画「生きる」より)
12. シークレット・ラヴ (映画「カラミティ・ジェーン」より)
13. 過去と現在 (映画「ニュー・シネマ・パラダイス」より)

加藤真一(b) 浅川太平(p,syn) 2011年7月東京で録音

手垢のついたような企画でも,演る人間によってはこれほど新鮮で,深さを持った作品になるという素晴らしい例 - JAZZ JAPAN vol.15より抜粋

前作『メロディ・バイ・コントラバス』を最初に聴いた時は正直驚いた。加藤真一といえば常套に陥らない刺激的な演奏と活動で知られるベーシスト。その人が,あそこではポップスやクラシック美しいメロディをアルコで朗々と歌い上げていたのだから。しかし彼の作るオリジナルやベースの音を聴けば明らかなように,そもそもこの人は本質的には「美」を愛する音楽家であり,だからあの作品は例外的というよりもむしろ彼の音楽観の一番深いところを衒いなく示したものだったのかもしれない。映画音楽に材を取ったこの新作も同様だ。当然ここでも美しいテーマを美しく表現することが大前提なのだが,加藤はそれを,彼がこれまで獲得した技術や手法を総動員して実現する。だから聴き手は,デュオという単調になりがちな編成であるにもかかわらず,まったくダレることなく全曲を味わい尽くすことができるのだ(むろんこれは,相棒の浅川太平の存在に依るところも大きい)。手垢のついたような企画でも,演る人間によってはこれほど新鮮で,深さを持った作品になるという素晴らしい例。(藤本史昭)

卓抜したデュオによってカラフルに醐成される映画音楽 - JAZZLIFE 11月号より抜粋

昨年8月に、様々なジャンルの音楽から美旋律を持つ曲を選りすぐって制作されたビアノとのデュオ・アルバム『メロディ・バイ・コントラバス』で、白らの流麗なアルコ演奏をフィーチャーしてコントラバスの表現力の豊かさと深みのある音楽を披露してくれた加藤真一。その『メロディ~』と対を成す続編がリリースされる。パートナーとアレンジは前作同様に浅川太平。ジャズに限らず、クロスカルチャーな活動を繰り広げる彼は、ジャズ、クラシック、ポップスなどを包括する映画音楽の演奏にとってはこれ以上望むべくもないパートナーと言えよう。実際、デュオというアンサンブルとしては最小の編成ながら、時に応じて導入されるシンセサイザーや創意溢れるアレンジによって、デュオ作品とは思えないほどのカラフルな世界が描き出されている。その最たるものが③だ。大胆なリハーモニゼイションが施されたミステリアスなビアノのアルペジオと、コントラバスのずっしりとしたピチカートが絡み合って妖しくも魅惑的なサウンドを織り上げる。その他にもテーマに「ソー・ホワット」のリフを絡ませた④や、5拍子にアレンジされたベース・ソロ演奏⑦など、映画音楽集という言葉から受けてしまいがちな甘めのイメージを超越した辛口の演奏が満載。前作『メロディ~』と合わせてじっくり聴いてみたい。(早田和音) 
Discographyページへ
Copyright (c) Shinichi Kato all rights reseved.